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企業内失業者数推定600万人 [経済]


「企業内失業者」600万人に 経済財政白書(共同) 
 林芳正経済財政担当相は24日の閣議に2009年度の年次経済財政報告(経済財政白書)を提出した。金融危機による景気の急激な悪化を受け、余剰人員となっている「企業内失業者」が1980年以降で最悪の最大607万人に上ると推計。生産が早期に回復しなければ一段の大規模な雇用調整につながる恐れがあるとした。                                    非正規労働者の増加による賃金格差の拡大が続いていることも指摘。過去10年間で雇用者のうち年収300万円未満の層だけが増加し、全体の過半数に達したことを明らかにした。白書は、失業や非正規雇用に対する安全網の充実が必要としている。                                    実際の生産に見合う以上に企業が雇用を抱えている「雇用保蔵(企業内失業)」の規模を推計。08年1~3月期では最大38万人(うち製造業は最大6万人)だったのに対し、09年1~3月期は最大607万人(同369万人)まで急増した。                                              技術を持つ人材を手放さない姿勢を評価する一方、労働時間削減など雇用維持の対策はすでに限界に近いと指摘した。                     学生を除く雇用者1人当たりの年収について、97年には全体の43・6%だった300万円未満が、07年には50・2%まで上昇した実態も示した。


 経済状況が激変したとはいえ、たった一年で15倍も増えるか普通に考えてしまう。記事の通りまだ1年だから雇用維持が保てているのであってこれから良くなるのか、もっと悪化するのかは判断の難しいところ。企業の雇用維持が限界に来たらこの600万人のうちどれくらいが完全失業者となってしまうのか…

一方ではこんな記事も…

<外資系企業>「ロックアウト」型の退職強要相次ぐ 毎日新聞
 「もう会社には入れません」--。外資系企業で働く労働者が、身分証などを取り上げられ、職場から閉め出される形で退職を強要されるケースが相次いでいる。かつて、労働組合が会社の偽装倒産などに反対し「ロックアウト」で職場を占拠したこともあったが、逆のケースだ。外資系社員の組合員が急増しているユニオンは、「外資系でも当然日本の労働法は適用される。勝手な解雇は許さない」と話している。                                   ロックアウト型退職強要の相談が増えているのは、個人加盟の労働組合の「東京管理職ユニオン」(橋本忠治郎委員長)。昨年のリーマン・ショック以降、解雇や退職強要の相談が増え始め、今年に入り特に外資系の相談が増えた。6月までに同労組が取り組んだ団体交渉は約100件に上るが、このうち約50件が外資系の金融や生保、証券、IT関連企業が占める。これまで外資系で10件以上、ロックアウト型の相談があったという。                      ロックアウト型の退職強要は、人事部が労働者を呼び出し、「雇用は終了します。仕事はなく明日から出社する必要はありません」などと告げられる。書面へのサインを拒否すると、その間にIDカードやセキュリティーカードの返却を求められ、拒否してもカードを使えなくして、会社に入れない状態になる。その後、会社で使っていたノートや文具などの私物を自宅に送りつけてくる。         都内在住でインド資本のIT関連会社で働いていた30代の女性は、理由も明らかにされず退職を強要された。身分証を取りあげられ、数日後に名刺やノートなどの私物が自宅に送りつけられた。組合に加入し、解雇理由を聞いても「能力不足、世界経済の悪化」など具体的な理由はなかった。ロックアウトされると会社がどういう状態にあるのかも分からず、同僚とも連絡が取れず心理的な圧迫が高まるという。この女性も精神的ダメージを受けたという。


 外資系の企業は良くも悪くも人間を物のように扱う傾向が強い、完全実力主義で力さえあればと言う一面もあるのだけれども記事のように「能力不足、経済の悪化」と具体的な理由に欠けた言葉を出されてしまっては何の為に働いて会社に貢献しているのかと疑問を持ってしまう。
 こうした「ロックアウト型の退職強要」は何も外資系だけではないようです。この先このような手段をまねする企業は増える可能性をはらんでいます、正社員にさえなればある程度の生活の保障を約束されるというのは単なる幻想にすぎない時代も来てしまうのでは?


 
 余剰人員を抱えて企業の体力を疲弊させてしまうのも悪い傾向なのだけれども、結果の残せない人間をバッサリ切り捨てる体質も健全とは言いがたいのではないでしょうか?
 失業というリスクを常に抱えたまま失敗は許されないプレッシャーのなかで能力を発揮できたとしてもそこに想像性のある仕事は生まれないと個人的には思っています。
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ホタルの館

頭が痛くなりますね(>_<)
by ホタルの館 (2009-07-28 14:45) 

じぃじぃ

こんばんは、
いつも来訪ありがとうございます。(^▽^)/
経営者、労働者、株主そして政府
三方一両損じゃないですが、
四方一両損というわけにはいかないものか。
あとは政治的いリーダーシップですね。

by じぃじぃ (2009-07-28 21:10) 

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